誕生日を特別な日だと思っていたのは小学校を卒業するまでだった。
何度となく告げられる「おめでとう」は駅前で配られるビラのようで、「ありがとう」と返す私自身が言葉の行き先を見失っている。
かといって、熱烈に祝ってくれる誰かを欲している訳でもなかった。
私にはピアノがあればいい。いや違う。私にはピアノしかない。譜面に込められたメッセージを読み取り、鍵盤を自分の体のように扱い、和音を心からの訴えにする。
ピアノを弾いている時だけ、地味でどこにでもいる一人の少女は「桜内梨子」になれていた。
でも、私はピアノが弾けなくなった。
ピアノを弾けない「私」は一体誰?
心の中の灯がだんだんと弱くなっていくのを感じた。
彼女と出会ったのはそんな時だった。
高海千歌。スクールアイドル。Aqours。
ピアノだけを弾いていた私に新しい毎日が訪れ、あっという間に時間は過ぎた。
「どうしたの?さっきからぼーっとしちゃって」
「ううん、何でもないの」
千歌ちゃんの部屋は私のために誕生日パーティー仕様となっている。
「サプライズパーティー失敗しちゃったかなあ」
「ううん、嬉しいわ。ただ、学校でAqoursのみんなに祝ってもらった後、更に千歌ちゃん家でもう一回お祝いするとは思わなかったから」
「なら良かったー。梨子ちゃんの誕生日だからね、特別な日にしたかったんだ」
特別な誕生日。学校でAqoursのみんなに祝ってもらった時は本当に驚いたし嬉しかった。今までの人生で一番多くの人に祝ってもらったと思う。
今の気持ちは一体なんだろう。嬉しいだけではない。心の灯がゆらゆらと燃えている。
「誕生日ケーキにロウソクを立てるって高校生になったら普通やらないよね。だからこそ17本用意してみたよ」
「千歌ちゃん、気持ちはわかるけどショートケーキに17本ロウソクを立てるのは無理なんじゃないかな」
「たしかに! しまったなあ、やっぱりホールケーキにすれば良かった……」
「二人でホールケーキは無理よ絶対」
お互いに笑い合う。千歌ちゃんは一つだけロウソクを取り、ケーキの上に立てて火をつける。
「仕方ない、一つで我慢してね」
「私が17本立てたかった訳じゃないからね?」
苦笑しながらも、彼女が立てたロウソクを見つめる。ロウソクの灯は小さい。だけど明かりと灯の温かさは確かにそこにある。私は火を消さないようにため息をつく。
「私、ロウソクの火を消すの苦手なのよね」
「え? でも、ふーって消すのが楽しいじゃん。だから本当は梨子ちゃんにも17本のロウソクをふーっ!とやって欲しかったんだけどね」
千歌ちゃんは唇を大げさに突き出す。
「ロウソクは燃えてる方が好きかな。ロウソクって燃やすためにあるんだけど、火をつけたらいつか必ず燃え尽きちゃうじゃない? でも、それを恐れて火をつけないのは何か違う気がして」
ピアノという灯を失った私に、新しい灯を灯してくれた千歌ちゃん。
「私、Aqoursのみんなと会ってスクールアイドルになれて本当に良かった。今の私、確かに輝いてる気がするもの。いつか消えちゃう灯かもしれないけど、スクールアイドルにならなかったらこの気持ちには絶対ならなかったから」
ロウソクの灯を通して千歌ちゃんを見つめる。オレンジ色の灯りの中で、彼女は笑った。
「大丈夫、梨子ちゃんの灯は絶対消えないよ!だって、私が何度でも火をつけてあげるから! 来年も再来年も、これからもずーっとね!」
誕生日自体は特別な日ではないと私は思う。
この世界に生まれて、一人じゃないことに気付いて、大切な人と一緒に過ごす時間が特別なのだ。
温かく光を灯したロウソクが私たちをいつまでも照らしてくれている気がした。



(´・ω・`)やあ。
(´・ω・`)カードブログを開いたと思ったらオタクの二次創作が始まってて驚いたと思うが許してほしい。
(´・ω・`)このバーボンはサービスだ。良かったら飲んでほしい。
(´・ω・`)それはそれとしてバーボンってどんなお酒なんです?

(´・ω・`)今年も桜内梨子ちゃんの誕生日を迎えることができたことに感謝。
(´・ω・`)コロナの影響でライブが無くなって、かなりダメージ受けてたんですがいつかまたステージでAqoursが見られる日を信じて今日も生きてます。
(´・ω・`)各種CDアルバムの供給がありがたいわね。
(´・ω・`)りっこソロアルバムどこ行ってもなかったから田舎はクソってキレながら彼女が通販しました。
(´・ω・`)早く聞きたいわね。

(´・ω・`)スクフェスとかはもうさほどはりきってやってはないんだけど、好きなものはずっと好きと思えることが幸せですね。
(´・ω・`)Aqoursちゃんありがとう……ありがとう……。

(´・ω・`)10月からニジガクのアニメも始まるので見るつもり。
(´・ω・`)ニジガクは愛さんがイチオシなのでたくさん活躍してほしいわね。
(´・ω・`)ストーリーどうなるかな。スクスタのストーリー焼き直す感じ?
(´・ω・`)栞子がどこで出るかも気になる。
(´・ω・`)ラブライブシリーズという枠を拡げるニジガクにこれからも期待ですね。

(´・ω・`)久々に話っぽい話を書いたけど楽しかった。
(´・ω・`)設定とキャラ観が完全に脳内完結してるから申し訳って感じ。
(´・ω・`)やっぱちかりこなんすよね。
(´・ω・`)アニメまた見返すか。

それではー。

コメント

ハリー
2020年9月19日23:25

1789年(合衆国発足の年)、エライジャ・クレイグ牧師によって作られ始めたのが最初といわれている。

バーボンという名前はフランスの「ブルボン朝」に由来する。アメリカ独立戦争の際にアメリカ側に味方したことに感謝し、後に合衆国大統領となるトーマス・ジェファーソンがケンタッキー州の郡のひとつを「バーボン郡」と名づけた。それが同地方で生産されるウイスキーの名前となり、定着したものである。したがってかつてバーボン・ウィスキーというのは、地理的な呼称、つまりケンタッキー州で生産されたコーン・ウィスキーのことを指す呼称であった[1]。しかし後にバーボン・ウィスキーとコーン・ウィスキーとはその原料と製法によって再定義がなされ、別物を指すようにアメリカ合衆国の法律で規定されるに至った。

かみーや
2020年9月19日23:35

(´・ω・`)Wikipediaに募金をお願いします

ハリー
2020年9月20日0:51

この前1000円したわ

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